”婦人科検診”　を受けたことはありますか？

”婦人科検診”　といっても、クリニックや病院で行うもの、市の検診、人間ドックなど様々です。
婦人科検診は、内診台での診察なのでできれば避けたい検診だと思います。でも婦人科疾患の多くは、病気が進行しないと自覚症状がないこともあり、検診受けることで早期発見・早期対応につながります。

婦人科検診で分かること

・子宮や卵巣に病変がないか
・妊娠前に、妊娠中に問題になる病変（子宮筋腫・卵巣のう腫など）がないか
・月経中のトラブルの原因
・子宮頸がん検診では、子宮頸部に病気がないか
・子宮体がん検診では、子宮内膜に病気がないか
など

それぞれの検査の特徴

子宮頸がん検診

子宮頸がんの原因であるHPV（ヒトパピローマウイルス）に感染して、子宮頸部に異常がないかを確認する検査です。HPVは性行為により感染するため、性交経験のない方は基本的に不要な検査ですが、性交経験のある方は必要な検査です。性交経験のある女性は、生涯で50％の方がＨＰＶに感染するといわれております。HPVに感染したら、必ずしも子宮頸がんになるわけではありませんが、リスクはあるため性交経験のある女性は、1～2年に一回の子宮頸がん検診をおすすめします。

超音波検査

”卵巣がん検診”　と言われることもあります。卵巣がんは1～3ヵ月くらいで、あっという間に進行するため、年に一回の超音波検査では見逃してしまう可能性があります。でも、卵巣がんの罹患率はそれほど高くないため（20.7例/人口10万人）、子宮頸がん検診と一緒に、卵巣がん検診として超音波検査が行われることもあります。超音波検査では卵巣がん以外にも、子宮筋腫や卵巣のう腫などの良性の腫瘍も確認できます。子宮頸がん検診を受けるなら一緒に検査をおすすめします。　

子宮体がん検診

”子宮体がん”は50～60歳代の閉経後の女性に多い病気のため、閉経前後の女性におすすめです。子宮体がんは子宮内膜の病気のため、この検査で確認することができますが、病変が小さいときは異常を確認できないことがあります。定期的にこの検診を受けていても不正な性器出血があったら婦人科を受診してください。

このように婦人科検査にもそれぞれ特徴があります。検査の特徴を知って、ご自身が受ける検査を決めてもらうといいと思います。