漢方薬には、ある程度の期間内服して効果が実感できる体質改善薬と、急な症状にすぐに効果がある即効性の治療薬があります。

 月単位、年単位で患った症状があったとき、漢方薬の効果を実感するには、二週間から一か月程度内服してみないと分かりません。逆に一か月間内服しても、まったく変化がないときは今後も効果を実感することは難しいこともあります。内服開始後小さな変化でも実感できた場合、今後もっと改善する可能があります。症状によりますが、十分な効果を感じることができるのは、今まで患った期間が長いほど時間がかかります。内服開始後、少しでも効果を実感できるのであれば、内服継続をお勧めします。内服期間が長くなり、症状が安定した場合、漢方薬の減量は可能です。減量したとき、症状が再燃する場会は、ご自身の体にはまだ必要だと考えられます。減量しても、症状が安定している場合は、さらなる減量~中止することもできます。体質改善を目的とする場合、ある程度の長期投与になるため、内服のタイミングが食前でも食後でも構いません。食前に飲み忘れて内服しないより、食後に確実に内服するほうが大切になります。
 体質改善として考えられる症状:冷え、慢性疲労、胃もたれ、夜間頻尿、月経困難など

 風邪の初期、便秘、下痢、こむら返り、頭痛、吐き気など、症状がでてすぐに内服することで、一包目から効果を実感することができます。”風邪の初期には葛根湯” といいますが、風邪のとき ”寒気がしてちょっとおかしいな” と思ったタイミングで、食事に関係なく内服することで、それ以上の症状がでる前に治すことができます。漢方薬の風邪薬は西洋薬と違って、症状の強さ、体質、年齢、体格により処方を変えることでより効果を実感できます。便秘や下痢など消化器症状も、すぐに効果を感じやすい症状で、食前や食間に内服したほうがより効果を実感できます。むくみや天気による頭痛や吐き気も、症状があったら、なるべく早く内服することでつらい症状が楽になります。

このように、漢方薬は症状によって内服する期間や効果を感じるタイミングが変わってきます。症状によっては、西洋薬では改善できないものも改善できることがあります。もし試してみたいを思った方は、ぜひご相談してください

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