生理中の出血が多いことを過多月経といいます。
定義では一回の月経期間で150ml以上の出血がある場合ですが、生理中の出血量を確認して診断するわけではありません。

 

こんなときは、過多月経かもしれません。

子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなどがあると、月経中に出血する子宮内膜の面積が増えてしまうため、月経量が多くなります。子宮に病変がなくても出血量が多い方もいます。

過多月経の一番の問題は、貧血です。
もともと月経量が多い人は、貧血(血液が薄い状態)に体が慣れてしまい、自覚症状がない方がおります。
急激な貧血の進行には自覚症状がありますが、慢性的な(ゆっくり進行した)貧血では自覚症状がないことがあります。
たまたま、人間ドックや会社の検診などで指摘される方や、他の原因で病院を受診して診断される方もいます。

めまい、ふらつき、動悸・息切れ、階段や動いた後の倦怠感、頭痛、耳鳴り、口角炎・口内炎、味覚の異常、爪の変化など
様々な変化はあります。

慢性的な貧血には自覚症状がないことがありますが、体にも限度があり、貧血が進行した状態で月経が起こると、月経中に倒れたり、トイレで失神して、救急車で搬送される方もいます。重症な貧血の場合は、鉄剤の投与では間に合わず、輸血が必要なこともあります。

採血で貧血を確認します。
また超音波で子宮や卵巣に問題がないか確認します。

貧血の治療と、過多月経の原因の治療になります。

・貧血の治療:鉄剤の内服は基本になりますが、鉄剤をのめない方(吐き気、便秘などの副作用で)は点滴で対応します。  
    当院では、内服の鉄剤と、点滴の鉄剤を用意しており、その方に合わせた治療を行います。
過多月経の治療:問診、診察を行った上に、治療法を相談します。

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