”子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)”ってどうなの?

コロナワクチンは受けましたか?
コロナワクチンは、感染予防、感性した時の症状緩和というメリットと、さまざまな副反応というデメリットがあます。初回ワクチンはとりあえず接種したけど、2回目以降は、メリットとデメリットを考えて接種を決めた方が多かったと思います。

HPVにも同様にメリット、デメリットがあり、どちらを優先すべきか考えて、接種するかどうかを決めてもらっています。ここでは、HPVワクチンについて説明して、今後の接種するかどうかの参考にしていただけたら幸いです。

HPVワクチンのメリット: 子宮頸がんの原因である、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染を予防する
HPVワクチンのデメリット: いろいろな副反応

① 悪性疾患(がん)を予防できるワクチンはこれだけ
② 子宮頸がんの原因である、ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を予防できる
③ HPVは性行為で感染するため、初めての性行為をする前にワクチンを接種すべき
④ HPV感染して病気になったあと、ワクチンを接種しても治療効果はない
⑤ ワクチン接種をしても100%は感染を予防できないため、20歳から子宮頸がん検診の併用を推奨

性行為によりHPVに感染するため、ワクチンの対象年齢は初回性交渉前を想定して、12~16歳の女児になっております。

性交渉経験のある女性は、生涯で50%の方がHPVに感染するといわれており、すべての方が子宮頸がんになるわけではありません。しかし悪性度の高いHPV持続的に感染した場合、子宮頸がんになる可能性があります。つまり、パートナーが運悪く悪性度の高いHPVを持っていて、性生活を継続したら、子宮頸がんになってしまう可能性があります。

このようなリスクを軽減できるのが、このHPVワクチンです子宮頸がんは毎年、3万人の方か罹患し、3000人の方が亡くなっている、若い女性に多い病気です。HPVワクチンは、若い女性に多いがんを予防できる貴重なワクチンのため、世界中での接種が進んでおります。

世界保健機構(WHO)はSDGs2030で子宮頸がんの死亡率・罹患率を減少させるために3つの目標を掲げています。
90%の女子が15歳までにHPVワクチンを接種する
70%の女性が35歳と45歳の時に子宮頸がん検診を受ける
・90%の子宮頸部病変を指摘された女性が治療とケアを受ける

しかし、日本のHPVワクチン接種率は3%前後(2019年)子宮頸がん検診の受診率は40%前後です。特にワクチン接種率は諸外国と比較してきわめて低く、このままの接種率では”子宮頸がんになるのは先進国で日本だけ?”と可能性もあります。

 ここ数年厚生労働省でも、HPVワクチンの定期接種を推奨するようなり、娘さんのワクチン接種について相談されることが多くなりました。12~16歳の娘さんがいらっしゃる方は、HPVワクチン接種について考えてみてはいかがでしょうか。当院でもHPVワクチン接種を開始しました。気になる方はご相談して下さい。

厚生労働省でもHPVワクチンの定期接種を推奨しております。

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