なすびが下がってきた
”なすびが下がってきた” って聞いたことがありますか? なすび=ナス(野菜) のことです。
女性の骨盤を支えている靱帯が弱ってしまうと、骨盤内にある臓器(膀胱・子宮・腸)が下がってくる感じを自覚される方がおり、これを “下垂感” といいます。骨盤の臓器は、主に膣から下がってきます。膣から子宮が下がってきたようすが、ナス(野菜)の形に似ていることから、昔の女性は ”なすびが下がってきた” と表現していたようです。
この下がった感じは、3段階あります。①自覚症状だけ、②下がってきても自然にもどる、③下がったまま。
①自覚症状のみ(内診しても分からない程度):骨盤を閉める運動を続けていると改善することもあります。
②下がってきても自然にもどる :骨盤内の内臓下垂は重力の影響をうけるため、座っているときは自覚しにくいですが、夕方や、長く台所作業をしていると自覚してきます。でも重力がかからない、お風呂に入ったときや、寝ている間には改善します。
③下がったまま :うまく尿を出せない、ときに尿を出せなくなる。歩行の邪魔、こすれて出血する。
下垂感は3段階ありますが、どの段階でも、頻尿の原因となったり、かなりの不快感を自覚されているようです。根本治療は手術療法になりますが、何がどれくらい下げっているかで、対応方法が変わってきます。困って受診される方もおりますが、多くの女性が我慢されているようです。ぜひ、婦人科でご相談してみてください。